2004年12月のスマトラ島沖地震による津波被害に巻き込まれたスペイン人一家(*)の実話を描いた、『インポッシブル』を劇場で観賞。
非常に真摯かつ骨太の作品で、あれだけの大災害を正面から描き切った精神力と力量に感服。
俯瞰・主観を切り替えた構成も巧みで、また随所にキリスト教徒ならではメンタリティもあるのように感じられたのは、気のせいか。
観劇後、日本はこの時に自衛隊の国際緊急援助派遣を実施しており、その様子は小誌の表紙やカラーグラビアでも取り上げたことを思い出した(05年3月号および5月号)。
陸海空自衛隊は医療・防疫・空輸支援等々に活躍したわけだが、同時にアメリカ海軍も遠征打撃群を派遣して「一体援助作戦」を行なっており、こうした経験の積み重ねがあったからこそ、東日本大震災での“あの”働きが可能だったのだとも思いました。
ところで『読売新聞』6月14日夕刊の映画紹介欄によると、
この映画は「基本的には冒険映画であり(略)主人公たち以外の人々への目配りを期待するような作品ではない。」そうで、まぁ世の中にはいろんな受け取り方をする人がいるものだ(だからこそ世の中は面白いのだが)。
(*)劇中ではイギリス人一家となっている。
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