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10月4日、別冊発売のお知らせ(米中ロの最新主力戦闘機)

軍事研究2018年11月号別冊 『米中ロの最新主力戦闘機』 新兵器最前線シリーズ 軍事研究2018年11月号別冊 2018年10月4日(木)発売! 大変お待たせしました。 新兵器最前線シリーズの別冊を発売します。 オールカラー2500円(税込)です...

2017年4月28日金曜日

【戦争はいつ始まるのか】

シリア政府軍がサリンを使用したとして、米軍が即座にトマホーク攻撃を加えた件については14日にも書いたが、最終的な決断は双子の子供が死んだTV報道を見て大いに心を痛めたイヴァンカがトランプ大統領に強く進言したからだというから驚きである。
あまりにも情緒的な話なのでにわかには信じられないが、それはともかくとして情緒で軍事行動が決せられることは滅多にないものの、情緒で世論や議会が左右されることは結構多い。

湾岸戦争の直前、ナイラというクウェート人少女が米国議会でイラク兵の残虐行為を証言し、米国世論を開戦へと動かしたことは、油まみれになった海鳥の報道写真とともに有名だ。病院で働いていると雪崩込んできたイラク兵が保育器から新生児を放り出して殺したと涙ながらに訴えたのだが、戦後しばらくしてから真っ赤な嘘だったことが明らかになっている。ナイラの正体は在米クウェート大使の娘で、当時クウェートにいなかったのは勿論住んだことすらなく、すべての台本は米国の広告会社が作ったそうである。因みに海鳥もイラク軍の所為ではなかったことが分かっている。

同様のプロパガンダは古今東西の戦争で横行する。日中戦争中の上海爆撃では、瓦礫と化した駅の中で一人泣き叫ぶ赤ん坊の写真が米誌「ライフ」に掲載され、反日世論を大いに盛り上げたが、今では中国系米国人・王某による捏造写真であることが解明されている。ことほど左様に子供や動物が理不尽な状況に追いやられているのを目にするとき、その下手人とされる者に対する憎悪と敵愾心はマックスとなる。世論や議会を「聖戦」に誘導する為の常套手段と言えよう。

現在、朝鮮半島の緊張が高まり、TVでは今にも戦争が始まるかのような報道がなされているが、VXを顔に塗られて殺されたのが太ったオッサンでは米国民の怒りを喚起することはできないだろう。北朝鮮が可愛い赤ん坊や動物を殺したというニュースを聞いていない現時点では、米軍の攻撃はまだないとみて良いだろう。

2017年4月27日木曜日

【北朝鮮情勢でトンキン湾】

 核・ミサイル開発を強行する北朝鮮に圧力をかけるべく、アメリカの空母打撃群が日本海に入ろうとしている。
 まぁ「日本海」といっても広いのだけれど、本当に北朝鮮の元山とか清津あたりの沖合(領海外)に進出したら「21世紀のトンキン湾事件(1964年)になるのか?」と、ちょっとだけ考えたりしました。
 ちなみに、ここでの「トンキン湾事件」は「第一次」のほうです。

2017年4月18日火曜日

【4月24日講習会のご紹介:CBRN(化学・生物・核/放射能)脅威の実態】

ホテルグランドヒル市ヶ谷で行われる、講習会のご紹介です。

平成29年度第1回防衛学基礎講習会
「CBRN(化学・生物・核/放射能)脅威の実態~化学兵器と核セキュリティの話題を中心として」


今年に入り注目を集めるようになった化学兵器。本誌2017年5月号でも北朝鮮による「金正男」暗殺とVXガスを取り上げたばかりだが、さらにタイムリーな講習会が来たる4月24日(月)13時15分より、都内のホテルグランドヒル市ヶ谷で開催される。

この講習会は、公益財団法人防衛基盤整備協会が開催する「CBRN(化学・生物・核/放射能)脅威の実態」で、講師は陸上自衛隊元化学学校長・陸将補の岩城征昭氏が務める本格的なもの。受講料は3,000円(学生は1,000円)で、講習会の定員は42名だが、まだわずかだが空席がある模様。

お申し込み・問い合わせ先は、
公益財団法人防衛基盤整備協会 防衛基盤研究センター 業務部企画課
電話:03-3358-8754 FAX:03-3358-8735
E-mail:koushuu@bsk-z.or.jp

2017年4月17日月曜日

【花見も領空侵犯も大盛況】

日本人の春の楽しみと言えば花見である。私たちも毎年桜の季節になると、会社の皆と一緒に新宿御苑でお弁当を食べるのが、言わば恒例行事の一つとなっている。なぜ新宿御苑かと言うと、会社に比較的近いこと、そして何より場所取りや酒の持込みが禁じられているため、満開の時期といえども平日の昼下がりともなれば多少は隙いているからだ。

ところが今年は違った。入口前の広場はチケットを買う人の列で溢れ、その列に並ぶための列が公園側の道へ延々と続いている有様。最後尾を探して公園側の道を行けども辿り着くことが出来ず、結局諦めざるを得なかった。

混雑の理由は明らかで、引っ切り無しに到着する観光バスから降りて来る外国人観光客(ほどんどが中国人と思われる)の圧倒的な大群衆のせいである。インバウンド経済効果を考えれば有り難いことなのだろうが、業者も観光地のキャパシティーを考慮して調整して貰いたいものだ。外国人観光客のお陰で日本人が桜を見られないというのは納得が行かないと思うのは私だけではない筈だ。

話は変わるが、航空自衛隊の今年度のスクランブル数が史上最高となった。しかも大半は中国軍機だという。侵略も観光も同時に大盛況というのは、いったいどう言う了見なのだろうか。

2017年4月14日金曜日

【風雲急の朝鮮有事。自衛隊は大丈夫か?】

トランプ大統領は、シリア政府軍の一般人に対するサリン使用(とのメディアの報道)に対し「一線を越えた」として透かさずトマホーク攻撃を仕掛け、北朝鮮の繰り返されるミサイル発射や核実験の兆候に対処するために空母カール・ビンソンを西太平洋に急派した。後に原潜及び空母ニミッツも続くという。これに横須賀の空母ロナルド・レーガンを合わせれば一日で優に朝鮮半島を旧石器時代に戻すことのできる戦力である。

この矢継ぎ早の統帥決断と作戦実行には、ことの良し悪しは別にして目を見張るものがあるが、更に驚かされるのはトランプ政権下において国防総省の政治的任用ポストの大半が未だに議会の承認を得ていないということである。日本で言えば局長級、課長級の殆どがいない状況下で一大オペレーションが実行されたことを意味する。日本の場合はその方がスムーズに事が進むという声もあろうが、それはそれとして、米軍のスペックの高さには諸国民から畏怖と憧憬の眼差しが注がれていることであろう。

日本の場合はどうかというと、南スーダンの日報を開示するか隠蔽するかという些事についてすら数カ月間意思決定できなかったのである。自衛隊が真の国軍となるためにはまだまだ相当の鍛錬と精進の日々が必要であろう、と痛感させられる。

【森友学園の教育に感動する人って?(涙)】

森友学園の籠池氏はエセ愛国者のペテン師でカネの亡者だというのが、もはや日本国民の定説となったようである。特に保守派・与党側からの、如何に自分たちと無関係な人間なのかを必死に強弁するかのようなヘイト攻撃は凄まじく、反対に革新派・野党側が共感を装って猫なで声ですり寄っているのと好対照なのが実に面白い。

ただし幼稚園での教育内容となると一転し、園児に教育勅語を暗唱させる森友学園の教育は、いまだに保守派の人々を感動させ続けているというのだから不思議なことだ。良い先生がつい行き過ぎた教育をしてしまうというのはよく聞くが(かの吉田松陰先生が生徒が老中を殺してこなかったら絶交といった類のこと)、人間のクズがつい素晴らしい教育をしてしまうというとこは未だ聞いたことがない。森友学園は古今東西唯一の例外だということになる。

それはさておき、「保守派=日本会議派」の人々は一様に教育勅語をたいそう有り難がり、わが稲田防衛大臣も「現代でも通用する価値観」と会見で語っているが、1948年に衆参両院の決議によって失効したものを敢えて今頃になって復古させる意義があるのだろうか。

そもそも教育勅語とはいったい何なのか。たった315文字なので全文掲げても良いのだが、かいつまんで説明すると臣民の忠孝こそ国民道徳、国民教育の根源であるとし、派生的な15の徳目を列挙しつつ、これらが皇祖皇宗から申し送りされた時空を超越した真理であり、君臣一体となって遵守しようというものである。なので現代でも通用する価値観を含んでいるのは当然である。

問題なのはそれを天皇に対する「忠」が根本で、かつ「皇祖皇宗が作った」ものだというロジックにある。道徳の中心点に天皇があると説く教育勅語を現代の学校で教えるというのは時代錯誤以外の何物でもない。ひょっとして教育勅語が復古されることを最も嫌がっているのは当の天皇陛下なのではないかと思うが、これも忖度が過ぎるだろうか。

2017年4月11日火曜日

【「天皇退位有識者会議」の愚かしさ】

天皇の退位に関する有識者会議(正式名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」)が退位に伴う様々なことを議論している。

現在、退位後の呼称をどうするかについて調整しているとのことで、流石に「前天皇」や「先天皇」ではなく「上皇」に決まりそうだが、噴飯物とは、まさにこのことであろう。何故ならば、天皇に関することは何事も「先例」に則って行われるべきで、そもそも「有識者」などに議論させて良い性質のものではないからである。

先の天皇は太上天皇(省略して上皇)、先の皇后は皇太后、住まわれる所は仙洞御所、敬称は陛下に決まっている。同様に天皇が退位できること自体も、天皇は男系に限るというのも「先例」によって決まっていることなので、議論の余地は本来ない。

皇位継承問題についても甲論乙駁で、自称「保守派」は男系男子の終身制に固執するが、それはたかだか50~60年の帝国憲法下の決まりに過ぎない。悠久の日本史から見ればほんの一瞬の「先例」でしかない。自称「革新派」は男女同権や世界の趨勢を持ち出して議論しようとするが、天皇という存在自体民主主義や制度設計論とは相容れないものなのである。天皇制を廃止したいのならば正々堂々と天皇制打倒の論陣を張れば良いのである。