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2017年4月11日火曜日

【「天皇退位有識者会議」の愚かしさ】

天皇の退位に関する有識者会議(正式名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」)が退位に伴う様々なことを議論している。

現在、退位後の呼称をどうするかについて調整しているとのことで、流石に「前天皇」や「先天皇」ではなく「上皇」に決まりそうだが、噴飯物とは、まさにこのことであろう。何故ならば、天皇に関することは何事も「先例」に則って行われるべきで、そもそも「有識者」などに議論させて良い性質のものではないからである。

先の天皇は太上天皇(省略して上皇)、先の皇后は皇太后、住まわれる所は仙洞御所、敬称は陛下に決まっている。同様に天皇が退位できること自体も、天皇は男系に限るというのも「先例」によって決まっていることなので、議論の余地は本来ない。

皇位継承問題についても甲論乙駁で、自称「保守派」は男系男子の終身制に固執するが、それはたかだか50~60年の帝国憲法下の決まりに過ぎない。悠久の日本史から見ればほんの一瞬の「先例」でしかない。自称「革新派」は男女同権や世界の趨勢を持ち出して議論しようとするが、天皇という存在自体民主主義や制度設計論とは相容れないものなのである。天皇制を廃止したいのならば正々堂々と天皇制打倒の論陣を張れば良いのである。

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