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2023年12月8日金曜日

【見放されたメレヨン島、その後2023年・秋】

「見放されたメレヨン島、その後2023年・秋」

文・写真:友松裕喜

ウオレアイ環礁

ACT1『メレヨン島』

 2021年4月号2021年11月号2022年1月号掲載の「見放されたメレヨン島」続報を筆者、友松がお伝えします。

位置関係
 私はこのメレヨン島を2度、2000年、2003年、訪島。

ちなみに、ウオレアイ環礁に行く手段ですが、日本・成田空港からジェット機でグアムへ。さらにトランジットの悪さで、約7時間、グアム空港滞在。その後、再び、ジェット機で、約2時間かけヤップ空港へ。そして、そこから、チャーターフライトのセスナ機(PMA)で約3時間半かけて、上陸する地点にあります。

 チャーターフライトは、9人乗りで、約125万円。高額とは言えばそれまでなのですが、問題は約125万円を払えば、この島を訪島出来るのではないのです。

 結論から申し上げますと、管轄のミクロネシア連邦共和国の許可(VISA)が仮に下りたとしても、上陸出来ず。何故なら、未だに酋長制度(チーフシステム)が現存しており、彼ら酋長らの『許可』がないと島を訪れることが出来ないのです。

ACT2『友よ、安らかに眠れ』

 私の視野に入って来たのは戦争の残骸、砲台、基地、壕、等でした。そして象徴的だったのは『友よ、安らかに眠れ』という銅板の貼り付けてあった平和の『鐘』でした。鐘のある台座の裏には、「全国メレヨン会・建立」との文字がありました。

 帰国後、インターネットで検索等を利用し、そして「全国メレヨン会」の存在に辿り着いたのです。そこで、お手紙、FAX、メール等を駆使させていただき、2000年、全国メレヨン会・東京大会に、私も参加させていただくことになりました。宿泊は千葉県の三日月温泉でした。そこで、生還者・ご遺族にお逢いし貴重なコメントを手に入れ、人脈を作らせていただいたのです。


先の大戦において海外で亡くなられた戦没者のご遺骨を納めるため、昭和34年、国により建設された「無名戦没者の墓」

ACT3『取材拒否』

 2023年10月29日、日曜日、秋晴のなか、東京・九段下・千鳥ヶ淵戦没者記念墓地。全国メレヨン会東京地区・慰霊祭・懇親会が、しめやかにそして、厳かに執り行われました。ここ数年コロナ禍で開催出来なかったといいます。

 全国メレヨン会とは、第二次世界大戦中、統治下にあったメレヨン島(現在のミクロネシア連邦共和国・ウオレアイ環礁・北緯7度・赤道直下)に駐留した兵士、約7000人『そのうち多くが餓死あるいは病死』からの生還者約1500人の一部と、その生還者であるご遺族から構成される団体で、約昭和40年から、遺骨収集、慰霊、島民等との交流を続けています。

 千鳥ヶ淵戦没者記念墓苑は都会の中心部に稀で、緑の木々に囲まれ、静かな環境にあります。午前11時過ぎ、私が暮らす名古屋から上京し、まずは靖国神社参拝。お神酒とお守りとおみくじを購入。そしてタクシーで(ワンメーター)千鳥ヶ淵戦没者記念墓苑参拝、献花(100円・白の菊)をさせていただきました。

 そして、参拝者休憩所へ。

 既に全国メレヨン会東京地区の会員の方を数名待機されており、お茶菓子やお弁当とそしてお茶などのご準備をされていました。

 さて。その休憩所を入らせていただくことした瞬間、東京地区のI氏とO氏らから、ストップが掛かりました。その理由は未だ以って不明です。ただし、会の茂木茂子様、木村様は、そのストップを静止してくださいました。私は、再度、墓苑に参拝させていただき、早々にその場を立ち去らせていただきました。


遺骨収集の所轄は厚生労働省。メレヨン島からの収容遺骨数は、3,052柱

ACT4 『厚生労働省から返答』

 扨。厚生労働省・社会・援護局 事業課 事業推進室 事業第1係 齋藤様 瀬崎様に拠れば…。

「メレヨン(ウォレアイ)環礁におきまして、これまで10回政府派遣団が遺骨収集を行っております。ご遺骨の収容遺骨数は、3,052柱です。ヘルメット等は、相手国の各種法令等によって持ち出しが制限されている物品であるため、身元の特定につながらない場合は日本に持ち帰っておらず、数量等は把握しておりません(武器・弾薬類や検疫上の問題が生じるおそれがあると判断されるもの等については持ち帰らない)。2023年度は日本戦没者遺骨収集推進協会による現地調査が2024年1月に予定されております」


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