注目の投稿

別冊在庫、数点復活しました(2023/7/5更新)

下記の別冊につきまして、数部の在庫が復活しました。 書店注文、直接販売にて承ります。 ご注文前に在庫の有無をお問い合わせください。 最新状況はこちら  http://gunken.jp/blog/archives/gunken_bettsatu.php また、BASE店舗の利用を...

読者アンケートにぜひご協力ください

2022年4月28日木曜日

2022年4月号はいましばらくお待ちください(5/12追記:近日入荷予定です)

(2022/5/12追記:近日中に入荷する予定です)

月刊軍事研究2022年4月号の入荷は、長らくお待たせしておりますが、いましばらくお待ちください。入荷次第、ご案内いたします。

なお、2022年5月号は弊社分完売です。店頭にある可能性もわずかながらございますので、よろしければお近くの書店へお尋ねください。

2022年4月25日月曜日

【ウクライナ女性狙撃兵の実話映画:『ロシアン・スナイパー』】


『ロシアン・スナイパー』

原題『The Battle for Sevastopol』
2015年ロシア・ウクライナ合作
123分
¥5280(税込)
発売:ニューセレクト株式会社


 この作品は、独ソ戦(大祖国戦争)でドイツ兵309人を倒したウクライナ人女性狙撃兵、リュドミラ・パブリチェンコを主題とした映画です。


「ロシアン・スナイパー」は、あくまで邦題で~パブリチェンコはキーフ出身のウクライナ人なのですから~原題は『セバストポリのための戦い』です。


 クリミア半島のセバストポリ要塞攻防戦でパブリチェンコは重傷を負って第一線から引くことになります。その後は狙撃教官として、さらには対アメリカ外交使節一員として活動しました。

 
この映画は、2012年に製作が始まったウクライナとロシアの合作作品です。
 ところが! まさに配給/公開の2014年にプーチンのロシアが軍事侵攻、クリミアを占領します。


 今年2022年にロシアはウクライナ全土を攻撃、暴虐のかぎりを尽くしているのは諸兄姉御存じの通り。この映画は、今日では製作そのものが“アリエナイ”作品なのです。


「私は25歳ですが、309人のファシストを殺しています。アメリカの紳士の皆さん、私の後ろに隠れるのはそろそろやめる頃ではありませんか?」。


 これは外交使節一員として訪米した1942年10月、シカゴでパブリチェンコが“かました”スピーチです。


 2022年4月の今現在でも、まんまそのままウクライナ 将兵がアメリカでスピーチしそうな内容なのが、なんともはや。もちろん「ファシスト」=「プーチン政権」です。

 この映画、シカゴの中国人が人民服姿だったりしちゃってますが、パブリチェンコがエレノア・ルーズベルト大統領夫人と親交を結んだのは本当です。

 戦後の1957年に訪ソしたエレノアと再会したのも本当です(KGBの監視付きでしたが)。ただラストの、一緒にオペラを観劇するのはフィクション。

 でもそのオペラが、射撃が上手いだけの普通の少女だった時代に一度だけ男友達と観た『ラ・トラヴィアータ(道を踏み外した女)』(邦題『椿姫』)というのが、泣けます。




2022年4月22日金曜日

【避難回廊での虐殺を描いたウクライナの戦争映画『ウクライナ・クライシス』】

(C)Ronk Film Production LLC,2019

(C)Ronk Film Production LLC,2019

ウクライナ・クライシス

原題『BESHOOT』
2019年ウクライナ映画
120分/シネスコ
税抜価格:¥4800
発売:ニューセレクト株式会社
(C)Ronk Film Production LLC,2019

 2014年からず~っと続いているロシア・ウクライナ戦争。この映画は、その緒戦期である2014年8月に起きたイロヴァイスクの戦いの顛末を描いたものです。
親ロシア派武装勢力(裏にはロシア軍)に占領されたウクライナ東部の都市イロヴァイスク奪還のため、ウクライナ義勇兵部隊「ドンバス大隊」らが町に突入します。

(C)Ronk Film Production LLC,2019

 でも多勢に無勢…というか装備不足&練度不足で、主人公のビシュート(原題)らウクライナ義勇兵部隊はあれよあれよと劣勢となり、親ロシア派武装勢力とロシア軍に包囲されてしまいます。

(C)Ronk Film Production LLC,2019

 交渉の結果、数日後に停戦合意。

 主人公らは非戦闘地域に設けられた「人道回廊」と呼ばれる避難経路で撤退することになりました。資料によると、この人道回廊についてはプーチン大統領も声明していたとのこと。

(C)Ronk Film Production LLC,2019

 ところがところが。

 ロシア軍は停戦合意を反古にして、撤退中のウクライナ軍を銃砲撃、ウクライナ軍&義勇兵部隊は300名以上と言われる戦死者を出して壊滅します。

「本当はどうだったんだろう?」と調べてみたら~もちろん映像作品としての脚色はありますが~ほぼ、映画の通りだったのでビックリしました。ウクライナ政府はこれを「虐殺」と呼んでいますが、そりゃそうでしょう。

(C)Ronk Film Production LLC,2019

  今年2月以降、ロシアが民間人避難のための「避難/人道回廊」設定を提唱した時、ウクライナ政府は否定的な態度でした。もちろん、「ロシアは前回がそうだったから、今回もそうだ」とは言い切れません。

 でも日本のメディアでの「(人道的に)一歩前進だ」「ウクライナ政府は早くプーチンの提案を受け入れるべきだ」的な反応を見るにつけ、「日本は平和ボケ」と言うより、「ただ単にモノを知らないだけじゃないか?」と~今回も~思ったものです。

2022年4月15日金曜日

【黒海艦隊「モスクワ」沈没公表】

原因は火災だそうです。

潜水艦クルスクのときは他国の攻撃だと言い張ってました。

今回は火災なんですね。真相やいかに。


ところで『潜水艦クルスクの生存者たち』冒頭の結婚式のシーンは泣けます。

だってみんな死んじゃうのはわかっているわけですから…。

2022年4月14日木曜日

【巡洋艦「モスクワ」爆発総員退艦、ロシア「火災です」】

軍事研究2022年5月号でも紹介している映画『潜水艦クルスクの生存者たち』でも描かれているように、 
2000年の潜水艦クルスク爆沈事故のときには「NATOのせいだ」「アメリカの原潜と衝突した」とロシアは言い張っていたんですよね…


2022年4月9日土曜日

【ウクライナ戦争の映画を知っていますか?】

 ウクライナの戦争映画『ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ』


ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ

DVD好評発売中 3,900円(税抜)
ハピネット・メディアマーケティング
©Ukrainian State Film Agency and IDAS FILM LLC, 2017


 読者諸兄姉ご存じの通り、ウクライナとロシアの戦争は、2014年からず~っと続いています。
 その8年のなかでウクライナはいくつかの戦争映画をつくっていて、そのひとつが『ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ』(2017年)なのだ。


 これは、いわゆるひとつの広報映画ではあります。
 だけれど、ロシア軍の多連装式燃料気化弾発射自走砲「TOS-1ブラチーノ」がネタのひとつになっているのは、さすが戦時下映画。さらにT-72系戦車の実射シーンも拝めるのだ(反動がスゴイ)。


 原題は『キボルグ(サイボーグ)』。
 これは、不退転の決意でドネツク空港を死守せんとする兵士を、隊長が「お前ら鉄人か」みたいな意味で「キボルグ」と呼ぶシーンによるものです。


 この作品の他にもウクライナは、ロシアとの戦争を題材にした複数、映画を作っています。
 一方のロシアが作っているのは、独ソ戦/大祖国戦争を題材にした映画で、それもロシア人だけがナチスドイツと戦ったかのような内容だったりします。
 ウクライナが現実を直視し次に備えていたのに対し、ロシアは過去の栄光を見ていた--その辺も今回の戦争の流れに関係してるのかもしれません。