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2017年10月31日火曜日

【日本の政治家(もちろん国民も)選挙作法を知らず】

今回の総選挙を一言で総括するならば、馬鹿な男が腹黒い女に騙された。
しかも本当に愚かなのはその女だったということに尽きるだろう。しかしもう一歩突っ込んで考察するならば、この国の政治家(与党執行部に連なる大物を除く)及びマスメディアは勿論、大多数の国民が選挙制度の作法を全く理解してなかったことが露呈した選挙だったと言っても過言ではない。

 前原誠司や小池百合子は保守二大政党制を目指したという趣旨の言葉を語っているが、二大政党か多党制かというのは一握りの政治家が望んで実現するようなものではない。欧州は多党連立が好きで、英米は二大政党制が好きだからそうなっているのではなく、欧州が比例代表制(小選挙区比例代表併用制も同じ)を採っていて、英米が多数代表制(小選挙区制)を採っているから必然的にその様に収斂されて行ったに過ぎない。

 我が国の採用する小選挙区比例代表並立制の場合、野党が小選挙区で候補者の調整をせず乱立している限り、与党が圧倒的に有利で政権交代はまず不可能なのである。
そこで小選挙区では野党が一本化し、現状に満足する有権者は与党を、そうでないなら野党をと割り切って投票しなければならない。

我が国のメディアは「自分の意見に最も近いと思える政策を掲げる政党を選んでください」という出鱈目なアドバイスを連日繰り返していたが、これは比例区についてのみ通用する作法なのである。

 政権が安定しているというのはそれ自体メリットではあるが、議会制民主主義は政権交代及びその可能性の緊張感を前提として成り立っている。政権選択選挙などという美名に惑わされ自民永久政権化が続くことになれば、野党は勿論、与党の党内民主主義も停滞し、お友達のみが甘い汁を吸う世の中になることを肝に銘ずべきである。

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