その反対に世界で一番不幸な男というのは、中国人の収入を貰い、日本人の家に住み、イギリス人のシェフを雇って、アメリカ人の女性を妻とした男であるというものであった。
1970~80年代にはニヤリとできたこの小噺も、今となってはまったく意味をなさなくなったのでなかろうか、と心配せざるを得ない。しかし、本当に心配なのは、この小噺を聞いてもそれほど違和感を覚えない人が、日本政財界及び官界の中枢にまだまだのさばっているのではないかということだ。
発展途上国・BRICSは勿論、日本以外の先進国が発展し続けている中、日本だけが95年頃からほとんどGDPが増えていないということは、先日書いた通り。世界に占める日本のGDPの割合は縮小の一途をたどっている。
日本の中枢にある者が、現在の日本の置かれた危機的状況にこのまま気付かないなら、このアネクドートの後半部分は次のようになるだろう。世界で一番不幸な男は、日本人の収入を貰い、日本人の家に住み、日本人のシェフを雇って、日本人の女性を妻とした男であると。
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